GUIDEBOOK / 第2部 戦略編 / 6章

濃縮

濃縮は、一気に攻め込むための力です。そして、踏まれればタダ取りされる弱点でもあります。攻めに使い、しっかり守る。この2つをセットで覚えましょう。

濃縮って、踏まれたらタダ取りされるんですよね。危ないなら、作らない方がいいんじゃないですか?

そう思うよね。でも、濃縮がないと、攻める力がほとんどないんだ。1枚ずつの駒だと、1手で踏めるのはせいぜい1マス。何マスも先まで攻め込めるのは、濃縮だけなんだよ。

濃縮で一気に攻め込む

第1部の5章を思い出して。重なった駒は、1枚ずつ置いて連携を作りながら進める。だから濃縮なら、1手で2つ以上まとめて踏むこともできるんだ。

白番です。d1 の白の濃縮(3枚)を使って、黒を踏みたい。A と B のどちらが良いでしょう?

A: d3 だけを踏む B: d3 と d4 をまとめて踏む

B です。d2 に1枚、d3 に1枚置いて、最後の1枚で d4 まで踏みます。1手で黒の支配マスを2つ減らせます。

A のように d3 だけを2枚で踏むと、d4 の黒が残ります。次の番に、黒の c4 の濃縮が d4 を通って、まとめて踏み返してきます。

濃縮があると、1手でできることがぜんぜん違いますね。

そう。濃縮を使って一気に攻め込むのが、ウケジャレイヤーのいちばんの攻め方なんだ。2章の対局で、黒が a4 の濃縮で d1 までタダ取りに行ったのも、その例だね。

濃縮は崩さずに使う

1枚だけで踏みたいときは、濃縮から1枚を出すより、1枚でいる駒を使おう。濃縮は、まとめて動かせるから強い。崩してしまうと、その力がなくなってしまうんだ。

良い: 1枚の b4 を c4 に通して c3 を踏む
悪い: d4 の濃縮から1枚を出して c3 を踏む

半濃縮: 濃縮として使えるときと、使えないとき

半濃縮で、ふだん自由に動かせるのは、固定を作っている一番下の1枚を除いた分。だからマテリアルでは、黒の上に白が2枚なら1点、3枚なら2点と数える。

でも、いざというときは、その一番下の1枚まで一緒に動かして、1枚多い濃縮として使えるんだ。そのかわり、下にいた相手の駒が自由になってしまう。自分の駒をどかして、下の相手の駒を表に出すことを解放と呼ぶよ。

1枚多く使えるけど、相手の駒も1枚自由になっちゃう……。使っていいのか迷いますね。

そう、半濃縮は濃縮として使えるときと、使えないときがあるんだ。まずは使えないときから。

白番。b1 は白の半濃縮(黒の上に白が2枚)。a1 の黒を踏みたい
上の1枚だけで踏む: b1 には白の固定が残り、黒は何もできない
2枚で踏む: 自由になった b1 の黒に、a1 の白2枚をまとめて踏まれる

解放した相手の駒が、すぐ隣の大事な駒を踏み返せるなら、半濃縮は濃縮として使えない。上の分だけで戦おう。

反対に、解放した相手の駒が反撃できず、1枚多い濃縮で大きな得ができるときは、濃縮として使える。その実例は7章で見るよ。

濃縮はしっかり守る

そして守り。濃縮は、相手の1枚に踏まれるだけで、まるごとタダ取りされる。だから、相手の駒が届かない場所に置いておこう。おすすめは角だよ。角は隣のマスが2つしかないから、相手が近づきにくいんだ。

白番。黒の b4 の濃縮は、c4・d4 の連携を通って、赤いマスまで届く。d1 の白の濃縮が危ない

d1 の白の濃縮が、黒に届いちゃってる!

このまま召喚なんかをしていると、次の番に黒の3枚がやってきて、d1 の濃縮をタダ取りされる。ここは、駒を角の a1 に集めて濃縮し直すのが良い手だよ。

d2 の白を d1 に入れ、2枚を c1・b1 に通して a1 へ
白の濃縮は a1 の角へ。黒が届くのは、1枚ずつの駒だけになった

d1・c1・b1 の白は、まだ黒に届いちゃいますよ?

1枚の駒なら、踏まれても固定になるだけで、マテリアルは互角だからね。困るのは、濃縮が届くところにあること。相手に濃縮ができたら、自分の駒を引いて、届かない角に濃縮する。これが守りの基本だよ。