GUIDEBOOK / 第2部 戦略編 / 5章

固定

1枚で1枚を踏んだ形を「固定」と呼びます。固定を正しく扱えると、初心者がよくやる大きな失敗を避けられます。

固定とは

4章で見たとおり、固定になると、上の駒も下の駒も自由駒ではなくなる。下の駒はルールで動けないし、上の駒も、動けば下の相手の駒を自由にしてしまうからね。

じゃあ、固定ってどっちの得にもならないんですか?

マテリアルは1点ずつ減るから、ほぼ互角だね。ただ、上に乗っている側が少しだけ得をする。上の駒のマスは自分の支配マスだから、連携の通り道に使えるし、終盤には、下の相手の駒を排除すれば自由駒に変わるんだ(11章)。

踏み返しは効かない

この前の対局で、黒に自分の駒を踏まれたから、すぐ踏み返したんです。そうしたら、どんどん悪くなっちゃって……

白番。黒が c1 の白を踏んだところ(c1 は黒の固定 )。d1 の白で踏み返すと……

あるある。でも、固定の上を踏み返すのは、ほとんど効果がないんだ。マテリアルで数えてみよう。

  • c1 の黒は、もともと固定で0点。踏み返しても0点のまま
  • d1 の白は、自由駒で1点。c1 に乗っても、まだ自由駒( の上の白)で1点

どちらも点数は変わらない。それなのに、1手使ってしまう。その1手で、ほかにもっと良いことができたはずなんだ。

この局面では、踏み返さずに c3 に召喚して、自分の駒を増やす方がずっと良い

踏むなら、自由駒を

同じ「踏む」でも、相手の固定の上を踏むのと、相手の自由駒を踏むのとでは大違い。自由駒を踏めば、相手のマテリアルが1点減るからね。

黒番です。b2 の黒で、a2 の白か b1 の白を踏めます。どちらを踏むのが良いでしょう?

A: a2 は 、B: b1 は

B の b1 です。

  • A の a2 は白の固定()。踏んでも踏み返しになるだけで、白のマテリアルは減らない
  • B の b1 の一番上の白は、固定の上に乗った自由駒()。踏めば白のマテリアルが1点減る

固定の上に乗った自由駒は見落としやすいけれど、立派な自由駒だよ。ちなみにこの局面は、踏まずに c2 に召喚する手も同じくらい良い手なんだ。

1枚だけ踏むのは、手番の損

自由駒を踏むのはいいことなんですね。じゃあ、踏めるときはいつも踏んだ方がいいんですか?

中盤では、そうとも限らない。1枚で1枚を踏むと、マテリアルは互角のまま、1手を使う。相手はその間に、召喚して自分の駒を増やせるんだ。中盤に踏むのが特に良いのは、こんなときだよ。

  • 相手の濃縮をタダ取りできるとき(4章)
  • 1手で2つ以上まとめて踏めるとき(6章)
  • 相手の連携を断ち切れるとき(7章)